『猫岳の猫』
- 原作:室町時代後期に成立したお伽草子「猫の草子」
- 初出:1979年「まんが日本昔ばなし」シーズン1第3話
- あらすじ:
昔、真鍋という村に「猫岳」と呼ばれる山があった。山に住む化け猫は、村人に田植えを手伝わせ、報酬として米を与えていた。ある年、村の若者が化け猫を恐れず手伝うと申し出た。化け猫は難題を与えたが、若者は見事にこなした。
しかし、化け猫は若者が米を要求するのを拒み、9匹の猫に変身して若者を襲った。若者は8匹を退治したが、最後の一匹は消えてしまった。その後、村に化け猫が再び現れた。若者は、化け猫が消えた一匹の猫に変身していたことを察知し、9匹目の猫も退治した。
キャラクター:
- 猫岳の化け猫:人間の姿に変身できる9匹の化け猫。村人に田植えを手伝わせ、報酬として米を与える。
- 真鍋の若者:化け猫を恐れず手伝う勇気ある若者。
- 村人:田植えを手伝わせられる村人。
- ナレーター:柔らかな口調で物語を語る。
テーマ:
- 勇気と知恵の大切さ
- 悪に負けてはいけないという教え
エピソードの背景:
「猫岳の猫」の原作である「猫の草子」は、室町時代後期に成立したお伽草子で、化け猫伝説を題材にしている。この草子は、江戸時代以降、いくつかの民話や戯曲に影響を与えた。
「まんが日本昔ばなし」版の『猫岳の猫』は、原作のストーリーを元に脚色され、登場人物に人間味を加えてよりドラマチックに表現している。