三合ばば

あらすじ

むかしむかし、若くて美しい娘がいました。ある日、彼女は川で洗濯をしていると、大きなカマとハサミが流れてきました。娘はそれを拾い、家に持って帰りました。

すると、カマとハサミは口を利き始め、「私たちはお前を助けるために来た」と言いました。娘が困っているときに助けを求めれば、彼女を助けてくれるとのことでした。

ある日、村に疫病が流行し、娘の家族も病に倒れてしまいました。困り果てた娘はカマとハサミに助けを求めました。すると、カマは村のいたるところで病気の邪気を切り払い、ハサミは家から邪気を取り除きました。

その結果、娘の家族は無事に病を克服しました。村人たちは娘の話を聞いて恐れ入り、彼女を「三合ばば」と呼ぶようになりました。「三合」とは「カマ」、「ハサミ」、「ババ(おばあさん)」を指します。

登場人物

  • 娘(三合ばば):若く美しい娘。困っている人を助ける心優しい人物。
  • カマ:口を利く魔法のカマ。邪気を切り払う能力を持つ。
  • ハサミ:口を利く魔法のハサミ。邪気を取り除く能力を持つ。

教訓

『三合ばば』には、以下の教訓が込められています。

  • 親切にすることの大切さ:娘は困っている人を助けた結果、自分自身が助けられました。
  • 逆境を乗り越える強さ:カマとハサミの助けを得て、娘は疫病という逆境を乗り越えました。
  • 感謝の気持ち:村人たちは娘の助けに感謝し、彼女を敬意を持って扱いました。